
以降、建築後30年以上のマンションが年々増加しており、2000年には12万戸であったものが、2010年には93万戸になると見込まれています。マンションの建替えを行うには、集会での決議が必要でした(建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)第62条)。改正前の
区分所有法では建替えの要件である、「区分所有者及び議決権の各5分の4以上の賛成」が難しかったことに加え、「老朽化」や補修にかかる「過分の費用」の定義があいまいであったため、建替えがスムーズに行われていませんでした。
国土交通省では、スムーズにマンションの建替えが行えるように「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」(以下「マンション建替え円滑化法」という。)を制定しました。この法律は2002年6月19日に公布され、2002年12月18日に施行されました。
「マンション建替え円滑化法」では、法人格を持つマンション建替組合を設立する事ができるため、金融機関からの融資が受けやすくなり、また関連事業者との各種契約が結びやすくなります。また、建替えに伴う登記を一括して申請できる不動産登記法の特例措置や、税制の特例措置が設定されました。
また、マンション建替組合のほか、マンションの区分所有者又はその同意を得た者(デベロッパーなど)は、1人で、又は数人共同して、マンション建替事業を施行することができます。(個人施行)(マンション建替え円滑化法
第5条)
そして、賃借人及び転出区分所有者に対し、公共賃貸住宅への優先入居や家賃の減額などの居住安定のための措置も講じられます。(国及び地方公共団体の努力義務)
詳しい条文については国土交通省のページをご覧下さい。
(
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionjoubun.htm)
「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」の概要
※各項目をクリックするとさらに詳細な内容をご覧いただけます。

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区分所有法に基づく建替えが決議された場合、建替えに合意した区分所有者は、5人以上共同して、定款・事業計画を定め、都道府県知事の許可を受け、法人格を持つマンション建替組合を設立する事ができます。(マンション建替え円滑化法
第9条)
建替えに合意したすべての区分所有者及び参加組合員を組合員とします。建替えに合意しない区分所有者に対しては、区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すように請求する事ができます。(マンション建替え円滑化法
第15条) |

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マンション建替組合は権利変換計画を定め、都道府県知事の認可を申請します。認可を受けた権利変換計画に従い、区分所有権、抵当権などの関係権利が再建されたマンションに移行します。
マンション建替組合は、権利変換計画に賛成しなかった組合員に対し、その区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すように請求できます。逆に権利変換計画に賛成しなかった組合員は、マンション建替組合に対し、その区分所有権及び敷地利用権を時価で買い取るように請求する事ができます。(マンション建替え円滑化法
第64条) |

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市町村長は、構造又は設備が著しく不良であるため居住の用に供することが著しく不適当なものとして国土交通省令で定める基準に該当する住戸が相当数あり、保安上危険又は衛生上有害な状況にあるマンションで国土交通省令で定める基準に該当するものの区分所有者に対し、当該マンションの建替えを行う事を勧告する事ができます。(マンション建替え円滑化法
第102条) |
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また、法制審議会(法相の諮問機関)は2002年9月3日、老朽マンションの建替えをスムーズにする目的も踏まえ、区分所有法改正を決定、森山法相に答申し、「区分所有者及び議決権の各5分の4以上の賛成」のみで建替え可能となる区分所有法の改正を進めてきました。本法律は、2002年12月11日に公布され、2003年6月10日までの間に施行される事になっています。
本法律では、今後、新築されるマンションだけでなく、既に建っているマンションも適用対象となります。
※参考※ 改正区分所有法の概要(2002年12月現在)
これまで老朽マンションで建替えに成功した事例は100件にも満たしていません。様々な住民で構成するマンションでは、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の賛成を得るだけでも大変困難です。そのため、住民がいずれ直面する問題として、丁寧に合意形成を図っていくことが何よりも大切になっていくと思われます。
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